日本語

康煕字典体もどき:追記

「?」と「醗」よりもさらに有名な問題に文藝家がよく取り沙汰してゐた「?」と「掴」がある。鐸木能光さんの「鐸」をめぐる旅(5)によると、それが、ワープロが登場し、当初の十六ドットフォント印字では解像度が足りなくて、手偏に國という正字の「掴」が印刷…

康煕字典体もどき

梅雨空文庫 久々に見たら、なほ表記が惡くなってゐた。前回見たときの引用と批判はただ、抽斗4 - 平成十八年十月二十二日の「明治欽定かなづかい」に。注意:当文庫中、一部PDF文書は「旧式明朝印刷体(康煕字典体もどき)」「明治欽定かなづかい*1」である…

新・お言葉ですが… 第二回

新・お言葉ですが… 新・お言葉ですが… - 第2回 雑話二則(2) Web草思での連載が更新。高島先生のこだはりなのか、商賣仇 餘地が正字。

ATOK日本語テスト

ATOK & 一太郎 presents 第二回全国一斉!日本語テスト ジャストシステム主催の日本語テスト。九十七點だった。一問だけ間違ひ。相變らずかなづかひの解説が苦しい。しかも「現代仮名遣い」のはずなのに、誤りと斷じてしまってゐるものがある。

「古いから正しい」ではなく「古いから正しいこと【も】ある」に對して

鳩笛雑記帳 - 「古いから正しい」ではなく「古いから正しいこと【も】ある」古いから正しいのではなく、古いことのうちに正しいこともあるといふのは十分承知してゐるところです。単に伸ばす音は「う」で表すのが通例だから、といふだけのことなのでは? それ…

赤穗

素朴な疑問。四十七士*1の討入りで有名な赤穗(赤穂)はあかほと書いてアコーと讀むけれど、なぜ『現代かなづかい』では「あこう」なのだらう。 追記 ちなみに魚の「あかをだひ」は「あか+うを+たひ(赤魚鯛)」なのに廣辭苑では開きなほって「あこうだい」で、…

ギャル文字

好奇心からWX310K用のギャル文字辭書を作ってみようと考へた。もちろん、日常で使はうなどといふ氣は毛頭ない。どうせギャル文字なんてクサチュー語の亞流か延長みたいなもんだろ、と輕く見てゐた。甘かった。國語國字問題だとか文部科學省の國語教育政策だ…

鼻濁音(2)といふか北海道辯(1)

雑文パラダイス - 鼻濁音を確かめる方法 鼻濁音は鼻から拔ける音だと言はれるが、いまいち感覺として理解出來てゐなかった。上記によれば、鼻をつまんで發音すると鼻濁音かさうでない濁音かが判るらしい。なるほど、東京辯鼻濁音の法則とは微妙に異なるもの…

鼻濁音

東京方言(及び東北方言)には傳統的にガ行に普通の濁音(ガギグゲゴ)と鼻濁音(カ゜キ゜ク゜ケ゜コ゜)がある。らしい。自分にはまったく辨別できない。鼻濁音には法則があって、慥かに一部法則通りに發音してゐるものはあったが、自分ではまるで意識してゐない…

危ぐする

新聞。「あやうぐする」と讀んで、あんたはどこのとーほぐ人だよ、と思ってしまった。――當然、「危惧」のまぜ書き。

明治欽定かなづかい

梅雨空文庫 注意:当文庫中、一部PDF文書は「旧式明朝印刷体」「明治欽定かなづかい*1」である。 当文庫では「正字」「正かな」とは、けっしていわない*2。 また、TEXT文書はEUCである。これには書体・字形もへったくれもない。好みのFontをつかえ*3。 この…

聖書

カーステレオで久々に早朝のキリスト教番組を聽いた。愛だの何だのといふ教義はともかく、「言はれた」「來られた」式のをかしな敬語モドキが耳についた。適切な言替へを提示できる自信はないけれど、「おっしゃった」「お出でになった」邊りが正しいと思ふ。

金田一春彦「日本語(新版)(上)」

下卷は既に持ってゐたので上卷を圖書館で借りてきた。この本は日本語と他國語をさまざまな側面から眺め、日本語の一般性・特異性、長所・短所、問題點などを擧げてゐる。――と書くと小難しく見えるけれど(實際小難しく退屈な箇所もいくらかはある)、ことばに…