チャンギ日記「指摘」に對して

「處」は虎冠が必要な氣がします。「処」は「處」の古字らしい。

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百回→百囘(手許の字書では古字扱ひ)

以前に平成十八年九月二十八日のコメントからの一連(平成十八年十一月二十二日)、及び「攜」と「携」「攜」と「携」の續き邊りで議論になって調べたことがあるのですが、「囘」「處」などは必ずしも正字だとは言切れません。慥かに活字では壓倒的に「囘」が使はれることが多かったのですが、例へば正字體の指針となることの多い康煕字典では「回」で項が立ってゐます。「處」は「処」に音符「虍」を足した形で、説文解字では「処」が本字で「處」は別體といふ扱ひ。漢語林では後世、処は處の俗字とみなされた。としてゐます。

漢字や活字について絶對の智識がある訣ではないので自分でも未だ結論は出せずにゐますが、ある程度の根據を見付けて信じるものがあれば、あとは好みで使って良いと思ひます。巖饅さんの見解(正字の基準)も參照のこと。

以上をふまへて新混沌日記のかなづかひでは「好みの問題」といふ表現を使ったので、參考までに。今のところ自分は「回」「處」「携」を用ゐてゐます。