卒業式の追記
記憶が定かなうちに、卒業式のおはなし。普通のスーツと革靴で臨んだ。全體としてはスーツと紋付で2:1くらゐか。女子はドレスなどの洋裝と袴など和裝が五分五分くらゐで、稀にスーツを着てゐるのがゐた。毎年奇拔な服裝で壇上に立ち奇聲を上げるのが恆例でゐたりするのだけれど、今年はゐなかった*1。あとはひとり、ゴシックで決めてきた痛い奴がゐた。……まあ一往知りあひなのですが。
まづ吹奏樂部の演奏で入場し、席に就く。開會の辭を經て國歌を齊唱し、卒業證書授與。自分の番までの間と、壇上に上がって校長から證書を手渡されて終るまでの間が物淒く暇で、寢るのもどうかと思ひ隣人と何だかんだ茶々を入れながら壇上を眺めてゐた。長い長い長い校長とPTA會長と新舊生徒會長の送辭答辭が終り、校歌を歌ひ教室に戻る。教室では、いはゆる"最後のホームルーム"。なぜだか全員に歌詞を渡され、武田鉄矢の「贈る言葉」を歌はされる。癪だったのでこっそり
放課後は部活の方に顏を出した。毎年卒業式の後に全員で集って花束と色紙を手渡すのが恆例だったので、何をするのかされるのかは全て判ってゐたけれど、のこのこ顏を出して、花束と色紙を手渡され、それぞれ二言三言コメントを言ひあひ、毎年と同じやうに送別された。もともと部員不足で、二學期後半になって二年生が兼部を條件に數人入ったのだけど、思はぬフラグが立ってゐたことが判明。見も知らぬ娘だったが。ちなみにこの部活、部員では紅一點ならぬ黒一點だったりした。まあ顧問は男だったからハーレムでもないけど。誤解のないやうに言っておくと、初年度四月時點での一年生部員は俺だけで、あとの部員は顧問が勸誘して夏以降に入部したんですよ。
結局この卒業式、"いつも通ったこの道"云々と切ない感情に浸ったかといふとさうでもなく*2、最後まで泣くことなく別れた――と書くと負け惜しみで、たぶん登校のときにIsolationを聽いてゐたら式で泣いてゐた。