平成十八年十二月十五日金曜日

なんだかよくわからない日。朝起きてから文章書いたり授業中に文章を書いたり授業中に本を讀んだり授業中に寢たり授業で讀書をしたり閉架を漁ったり。いつもより文章量の多い上に、ふたつともはてブでブックマークされる特異な日。すべて暇が原因。

國語綜合の時間では圖書室で讀書。恩田陸の『光の帝国 常野物語』。今回は40分で讀了。この枠では恩田陸で統一して讀むことにしてゐる。NHKドラマ愛の詩でやってゐた『六番目の小夜子』は視たことがあったけれど、活字で讀んだのはこの枠の始めに讀んだ『Q&A』が初めて(2006年12月1日Q&A)。以降、『ロミオとロミオは永遠に』と『六番目の小夜子』を讀んだ。最初に讀んだふたつが一番面白かった。

放課後は閉架に這入って本を探してゐた。今でこそ(實態はともかく)地域の進學校と呼ばれて久しいが、もとは女學校だったものが戰後の新學制で共學になったので、戰前の辭書百科や文庫判の文學が充實してゐるが、それ以上に園藝やら家庭科の書物が山のやうにある。(戰後の本では地政學やら歴史關係が多い。) 今回は今まで深く見てゐなかった邊りに重點を置いて日本語關係の資料を探してみた。國語關係の本は相對的に數が少いので、奧に埋もれてゐるとなかなか見付けられない。そんななかから一時間半ほど掛って時枝誠記博士の『國語學史』を發掘。昭和十年十二月に第一刷發行の、昭和二十四年第四刷。江戸元祿期から昭和初期當時までの國語學研究史についてまとめられてをり、明治の國語國字問題まで言及されてゐる、これ以上ない掘出し物。とりあへず借りてきたが、時間がないのでまだ讀んでゐない。