化物語(下)

西尾維新講談社BOX[ニA-02]。上卷よりお安く、1500圓+税。401ページ、19cm。ちなみに上卷は446ページ。上卷の記事は平成十八年十一月四日土曜日。第四話『なでこスネイク』と第五話『つばさキャット』の二篇を收録。あとがきによると、100%趣味で書いたさうな。

上卷に引續いて笑はせてくれる。ダ・ヴィンチの記事によると化物語が自信作、刀語が意欲作、だったかな。記憶が不明瞭なのであしたじっくり確認することにして、どれだけ笑へたかといふ觀點なら西尾維新の作品では間違ひなく一番。暦とひたぎ・真宵・駿河・撫子・翼の掛合ひがいちいち面白い。一人稱語り部の小説――とくに西尾維新は本を讀まない奴にギャルゲ視點だとか言はれることも多いけれど、化物語ではその要素が最上級に特化されてゐる。『つばさキャット』佳境など、まさにエ□ゲ的ジレンマ(それでも暦の思ひは搖がないのだけれど)。

かういふパロディネタには大抵對應できる自信があったのだけれど、年齡的にビックリマンは見てゐない*1ので宅急動などは解らない。ヤマト王子の名前くらゐは知ってるけど。星座って13年くらゐ前に*213星座になったと思ってたけどいつのまにか12星座に戻ってたとは……。

殘念な點として、會話ぢゃ成立しない文字ネタがあまりに多いことと、ひたぎの出番が少いこと。そして化物語がこれにて完結してしまったこと。ああ、續きが讀みたい……!

*1:ほとんど物心のない時期に再放送を眺めた記憶はある。

*2:奇妙な符合……。